東西南北

ニッケイ新聞 2010年10月23日付け

 国内映画で今年の最多観客動員数の記録を更新中の映画『トロッパ・デ・エリーチ2』の海賊版DVDが、制作関係者の厳しい管理体制にも関わらず、サンパウロ市セントロを中心に各地で販売されていると21日付けエスタード紙などが報じている。卸元は1枚当り1レアル、セントロのカメローはそれを2・5~5レアルで販売している。携帯電話のカメラを使って映画館内で撮影したものらしい。「昨日だけで40枚売った」というカメローのコメントも。それにしても、マフィアと特殊機動警察の命がけの攻防を描く映画が、そのマフィアによって海賊版が売られて資金源にされているとは・・・。
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 中流階級の所得増は色々な機会に言われるが、レアル高にも助けられ、庶民の手にも輸入ウイスキーが出回る様にとの報道に2度びっくり。下戸(げこ)に入り、ウイスキーは学生時代以外飲んだ事がないコラム子には、ジョニー・ウォーカーに赤、黒以外のラベルがあったというのも初耳。日本語サイトで調べたら、赤と黒の上には緑や金、プルミエなど各種の品があり、これは黒ラベルの書き間違いかもと考えた青ラベルは金より上。日本では1本1万円の青ラベルを飲むブラジル中流層も出てくるとの予想に、時代は変わったと実感。自分の好むものではなく消費者が好むものを提供するのが商売との言葉には納得したが。