西本州議が10万レ支援=援協日帰り介護施設に

ニッケイ新聞 2010年11月5日付け

 西本エリオサンパウロ州議による議員割り当て金10万レアルがサンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)に支給された。援協ではそれを使って福祉センター4階の日帰り介護室内の台所備品をそろえ、28日午後にお披露目式を行った。
 家族収入が3最低給以下で60歳以上の高齢者や孤老などを対象にして、午前9時から午後4時まで、ヨガや折り紙、手芸などの様々な教室を受講でき、この台所によって昼食も支給されるというもの。
 八巻和恵福祉部長は「ここを健康で活動的な高齢者を増やす拠点にしたい」と説明した後、山下忠男専任理事が栄養士などのスタッフを紹介した。森口会長は西本州議と2年前に知り合ってから徐々につながりが深まったとし、「今回めでたく再選された。あと4年間、日系コムニダーデのために尽力してほしい」との願いを語った。
 西本州議はきれいな台所を見て、「むかし家業でパステル作りをした経験があるから、台所を見ると思わずマッサを練りたくなる」と会場を笑わせ、「援協の活動はコムニダーデに根を張っており、支援しがいのあるもの。次の4年間も今まで同様に協力していく」と語った。
 さっそく日帰り介護室を利用して手芸を習っていた高坂房悦さん(こうさか・ふさえつ、82、青森県)は、「年寄りが安心して食事ができるのは大事なこと。病院食で少し塩気が足りないが、そのほうが身体にいいから、私の方が慣れた方がいいんだろうね」と嬉しそうに感想をのべた。
 日帰り介護室の利用は、現在は試験的に週3回(水、木、金)のみで毎回10人程度だが、来年からは平日5日間(毎日30人)の本格運用を始める予定だという。