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ニッケイ新聞 2010年11月19日付け

 発表会を12月に催す青空学級「PIPA」が、10周年を迎えた障害者専門雑誌「sentidos」の記念号の表紙を飾り、5ページにわたり特集として大きく取り上げられた。同学級の菊地委員長は、「ブラジルでは薬を使って患者を押さえ込む方法が一般的。そんな中、運動機能向上、集団生活への適用を通じ、患者の社会復帰を目指すこの活動のすばらしさが認められた」と喜びを現す。雑誌は全伯規模で販売されており、バンカ等で購入可能。
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 ブラジル語になった日本語で最初に思いつくのが「デカセギ(出稼ぎ)」。この言葉ほど有名ではないが、他にも〃ブラジル語化〃した日本語があるようだ。神戸日伯協会会報「ブラジル」に多田義治副理事長が寄せた文章によれば、その単語は「Guenban」。合板の生産で使う「原板」のことで、パラーに進出したブラジル永大が始まりだという。同社は合板生産では最初の企業として進出。多田氏の駐在時代、同地には技術者がおらず、専門用語も通じない。そこで原板などいくつかの日本語を社内用語として使い始めた。同社で働いた社員の移動とともに用語も広まり、多田氏が6年前にパラナの大手合板メーカーを訪れると、そこでも使われていたそうだ。業界用語として定着したようだが、誰もその起源を知らないそうで、そこの所もおもしろい。