滋賀県と南大河州提携30周年=米田副知事ら14人が来伯

ニッケイ新聞 2010年11月24日付け

 滋賀県とリオ・グランデ・ド・スル州が姉妹提携30周年を迎え、米田耕一郎副知事ら県庁から5人、民間から9人の友好交流使節団14人が来伯。それに合わせ、ブラジル滋賀県人会(山田康夫会長)では13日正午から同県人会館で一行の歓迎会を開き、約70人が集まった。滋賀県日野町と姉妹提携を結ぶエンブー・ダス・アルテス市のフランシスコ・ナッシメント・デ・ブリット市長も出席した。
 使節団は9日に来伯、10日にポルトアレグレで行われた姉妹提携30周年記念式典に出席した。イエダ・ロラト・クルジウス州知事も参加、シュラスコを用意し盛大に行われたそうだ。その後の滞伯期間に、一行は同州のイボチ市日系人居留区記念館落成式に参加したほか、イボチ体育文化協会、アミーゴ滋賀などを訪問し、温かい歓迎を受けた。
 一行を迎えた山田会長は、滋賀県とブラジルとのつながりを強調しながら、「研修や留学制度といった交流が大切な掛け橋になると信じている」と伝えた。
 米田副知事は、日本で最大の琵琶湖とブラジルで最大のパトス湖を有していることが姉妹提携の縁になったと説明、「滋賀県人会の皆さんの尽力によって実現した」と感謝を表した。また、「滋賀県人会は全世界に60の支部を持つ大きなネットワークで各国の滋賀県人会はそれぞれの国と日本、滋賀県を繋ぐ貴重な財産」と述べ、「県は、技術研修員の受入制度で母県を体験しながら自己研鑽を行っていけるよう配慮していく。県人会の将来を担う若者を育てていくことが大切だと考えている」と力を込めた。
 フランシスコ市長は、将来エンブー市に連邦大学ができる計画があることに触れながら、「留学制度など文化的な側面で日野町との交流を深めていきたい。そして、両市の発展につながれば」と語った。
 県費留学生OBたちが紹介された後、そのうちの一人山田グラシエラさんが滋賀県での体験談を語り、県庁関係者に感謝の言葉を送った。ヤンマー参与の後藤隆さんによる乾杯の音頭で、歓談を交えた昼食会が始まった。民間から参加した山崎美江子さんと丸山ミユキさんが滋賀伝統の江州音頭を披露し、会場を盛り上げた。
 ボリビア滋賀県人会から大塚真琴会長と細川巧副会長も遥々出席。同県人会は昨年5月に発足されたそう、滋賀県とブラジルとの協力関係に目を細めながら「ブラジルでのようにボリビアと滋賀県の関係構築に尽力できれば」と話していた。