来年は「発信する会議所」に=商工会議所=「激動の1年」忘年会で振り返る=ガルボン新大使も熱いメッセージ

ニッケイ新聞 2010年12月23日付け

 ブラジル日本商工会議所(中山立夫会頭)は9日、サンパウロ市内で忘年会を開催した。駐日ブラジル大使として来年1月日本に派遣されるマルコス・ベゼラ・アボット・ガルボン氏、大部一秋在聖総領事はじめ、会員とその夫人ら160人ほどが出席、親睦歓談の時を楽しんだ。続投が決定している中山会頭は来年の展望、商工会の発展に向けての意気込みを語った。
 会頭のあいさつに続き、ガルボン新大使は、自身外交官として30年務め、初の大使の役に就き、持てる力を使って尽力すると強調。日伯両国の距離を超えた繋がりは互いの大きな原動力になると述べ、最後に、「今の日本経済の状態回復に、ブラジルは貢献できる。そして、この場にいるすべての人がその仲間です。皆さんの声を私に届けてください」と力を込めて会員らにメッセージを送った。
 その後は大部総領事が、「来年はもの凄い年になる! 龍のように昇りゆく2国間の経済関係を祝い、乾杯!」と発声し、アトラクション、食事を楽しむ歓談の時間となった。
 70周年記念委員会の和田亮委員長から記念誌の発行についての報告が行われ、和田氏は、「世界でもっとも歴史のあるこの会議所の記録は、かつてまとめられた事は無かった」と、その編纂の経緯を述べ、出席者に一部の持ち帰りを促した。
 同会の創立70周年記念誌は各年の活動をまとめた内容で、来年にはポ語版の発行も予定されているという。
 中山会頭は取材に対し、「創立70周年を迎え、定款も改正し、新しい会議所として出発した。進出企業もどんどん来ている。今年は激動の一年だった」と両国間の経済的つながりを肌で感じた様子で振り返る。
 会員数が過去最高の330社であると述べ、「来年はその数に匹敵するだろう。明るい未来のブラジル経済とともに、商工会議所も栄えて行く。来年はさらに『発信する商工会議所』として、各部会の研修発表なども充実して行く」と歯切れよく展望を語った。