大耳小耳

ニッケイ新聞 2010年12月24日付け

 サンパウロ市ヴィラ・カロンで行なわれたカエル・プロジェクト2回目のフェスタ・デ・ナタル。昨年のフェスタ会場と同日の会場を見比べると、昨年いた子供たちが見当たらない。同プロジェクトの中川郷子代表に聞くと、すでにブラジルの学校に順応している子供たちも多いことから、今年は昨年と違う学校を対象に活動を行なっているという。着実に成果を上げつつあるようだ。中川代表は「子供たちは少しずつプロジェクトから卒業し、巣立っている」と成長を見つめていた。
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 リベルダーデ区にある某ラーメン専門店。渡されたメニューを開くと何と中国語。ガルソンに見分けはつかないのかも知れないが当方は日本人。「日本語メニューはないのか」と聞くと、悲しく首を振り、ローマ字のものを持ってきた。もともとローマ字のものしかなかったのだろうが、中国人の客が増加したのだろうか。日本人が店主で、日本文化好きのブラジル人の客も多いのだから、日本語のものがあってもいいと思うのだが…。リベルダーデの中華街化はどんどん進む。
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 新聞社には時々「たずね人」の掲載依頼があるが、多くの場合、連絡先はその関係者。弊紙編集部が連絡を受付けることは少ないため、たずね人の結果を知ることは少ない。そんな状況ではあるが、たまにはその結果を知らされることがある。以前、戦前の移住者の消息をたずねる記事を掲載したところ、依頼した関係者から数日後に見つかったという連絡。何とリベルダーデの日系団体関係者が親族だったとか。日本からブラジル、巡り巡ってリベルダーデへ、コロニアは広いようで狭い。