生長の家盛大に記念式典=立教82周年・法燈継承祝い=『生命の實相』全巻ポ語に

ニッケイ新聞 2011年4月5日付け

 生長の家立教82周年・同総裁法燈継承記念式典が3月6日午前、サンパウロ市ジャバクアラ区にある同ブラジル伝道本部(村上真理枝理事長)で行なわれ、約1千人の信者らが節目を祝った。1930年3月に創始者・谷口雅春氏によって最初の修身書『生長の家』が創刊されてから今年で82周年、さらに09年3月をもって谷口雅宣(まさのぶ)氏が第3代総裁に就任(=法燈継承)したことを祝うもの。
 ブラジルには立教2年後に布教が始まった。早くも65年にはポ語の雑誌が創刊され、現在では3種類のポ語月刊誌の発行部数は50万部を超え、ブラジル信者数は200万人以上、ニカラグアでも昨年から布教が開始されすでに中南米14カ国全体では300万人近いという。
 教義を広めるための雑誌はポ語をはじめ韓国語、中国語、ドイツ語など様々な言語で編集され、全世界の〃人類光明化〃が進められているという。日本国内の信者数は200万人超とされており、当地は日本以外で最大の拠点に育ってきた。
 式典では合唱団により、伯日両国歌が斉唱され、村上理事長が式辞の中で、谷口総裁への拍手を呼びかけた。中南米全体に布教が進み、昨年末までに『生命の實相』全40巻のポ語版が翻訳出版され終えたことが報告されると、再び喝采に包まれた。
 体験発表では非日系のアマリア・レステリッチ・タルデーリさん(45)が、06年に教義に関心を持ち始め、08年に同宗派の教育者グループに本格的に参画した経験を語り、「セミナーのあと私の人生は大転換を遂げた」と涙ながらに語った。続いて前田隆雄フレミングさん(48、三世)は、工場で爆発事故が起きたが危機一髪のところで助かった経験をのべ、「神様ご先祖様に守られていることを実感した」と日本語で発表した。
 来賓からの祝辞の後、褒章授賞式が行なわれ、向(むかい)芳夫ラ米教化総長、村上理事長から海外光輪賞などが手渡された。【海外光輪賞】クレウザ・アウヴェス・フェルナンデス(CLEUSA ALVES FERNANDES)、 ヴァンダ・バールバラ・ファブリス(VANDA BARBARA FABRIS)、市居 みち子(MITIKO ITII)、西畑孚自子(FUJIKO NISHIHATA)【海外布教功労賞】遠藤 良子(IOSHICO ENDO)
 若者によるラップの独唱と合唱が混在した『幸せになろう』(長渕剛、日本語)をサンパウロ市第2教化支部の合唱隊が見事に歌い上げると、約半分を非日系が占める会場から拍手喝采が送られた。
 最後に向ラ米教化総長が祝賀講演し、「世界は同じような紛争を延々と繰り返している。エジプト、中東情勢などはまるで第3次世界大戦への導火線のような情勢にある。こんな時こそ、平和への祈りを忘れてはいけない」と呼びかけて祝賀のボーロがカットされ、全員で元気よく聖歌「使命行進曲」を合唱して締めくくった。