リオ市=元生徒が学校で銃乱射=容疑者は犯行後に自殺=男子1人、女子10人が死亡

ニッケイ新聞 2011年4月8日付け

 7日、リオデジャネイロ西部のレアレンゴ区で朝8時頃、タッソ・ダ・シルヴェイラ市立学校に侵入した男が銃を乱射。少なくとも11人が死亡し、13人が負傷、男も頭を撃って自殺したと7日付エスタード紙サイトなどが報じている。
 男はウェリントン・メネゼス・デ・オリベイラ容疑者(24歳)。事件の現場となったタッソ・ダ・シルヴェイラ市立学校の元生徒で、遺体は12時20分頃、学校内から運び出された。
 警察によると、容疑者は回転式の拳銃2丁と多数の銃弾を持ち込んでおり、50〜100発を乱射したとの目撃情報もあるという。
 銃声は多くの人々の注目を集めており、学校付近で検問していた警察官は、現場から逃げ出してきた生徒達によって銃乱射を知らされた。学校には別の部隊の警察官も駆け付けたが、2階の廊下でウェリントン容疑者を見つけた警察官は、足を撃って取り押さえようとしたが、容疑者は自殺したと話している。
 銃の乱射に巻き込まれた被害者は全員生徒で、被害者達が運ばれた病院の院長によると、11人(女子10人、男子1人)が死亡、13人(女子10人、男子3人)が負傷して治療を受けた。被害者達の年齢は12〜14歳。
 負傷者達は消防の救急車やヘリコプター、Samu(救急車両)によって救助され、病院に搬送された。消防広報部のエヴァンドゥロ・ベゼーラ氏は、「被害者を助けるため一刻も早く救助したが、犯人は頭部めがけて発砲しており、負傷者らは重傷」と説明した。
 生徒の一人は、「彼が乱射し始めたときすぐに地面に伏せたが、私の友達は銃弾に当たってしまった。彼は私の友達を教室の中で殺害した」と恐怖の瞬間を話しており、容疑者が学校内に入るところを目撃していたと述べている。
 同容疑者は、自分がエイズウイルスに感染しているというメッセージを残しているが、真偽や動機との関連は不明で警察らは動機を調べている。
 現場は貧困地区で、犯行当時、同校には4年生から9年生までの生徒約400人がいたと見られている。