ウバツーバで慈善昼食会=館山市に義捐金送るため=10日

ニッケイ新聞 2011年4月8日付け

 千葉県館山市を支援したい——サンパウロ州ウバツーバ市役所と同地日伯協会(ANIBRA、浅井健一ネルソン会長)が共催で、東日本大震災で被害を受けた〃未来の姉妹都市〃に義捐金を送るために立ち上がった。「連帯のアルモッソ」と名付けられたこのイベントは、10日午前9時から同市のイタグア海岸にあるキャンピング・イタグアで開催される。
 会長補佐の藤本恭介さんによれば、元々はサンパウロ市のゲートボール連合からの義捐金集めの協力依頼が発端となり、市役所と相談したところ、「一緒にやろう」と、とんとん拍子に進んだという。
 昨年の森田健作千葉県知事来伯時に藤代孝七船橋市長が同市を訪れたことが縁で、ウバツーバと同じく風光明媚な海岸線を持つ館山市に姉妹都市提携を持ちかけたが、断りの返事がきた経緯がある。
 しかし、ウバツーバ市長のエドゥアルド・セーザル氏は大の親日家として知られ、08年に市が負担して鳥居のある日本公園まで建設した。館山市は大津波の直撃こそないが多少なりとも被害があると聞いていることから、とにかく義捐金を送ろうという話がまとまった。
 福岡出身の戦後移民、藤本さんは「NHKを見ていると涙が出てくる。僅かでも手伝いたい」と協力している動機を説明する。以前はサンパウロ市コンデ街に住み南銀に勤めていたが、8年前に同市へ転住した実行委員の西川アルマンドさんも「津波の映像はあまりに衝撃的だった。市長と相談して我々も何かしなくてはと思いたった」と語った。
 当日は会場で婦人部が中心になってヤキソバ、寿司、天ぷら、饅頭などの日本食を中心にパステルなどを提供し、子供を集めてミニ運動会、ゲーム、サッカーなども行われる予定。
 藤本さんは「週末にはいつもサンパウロからたくさん観光客が来られる。ぜひ会場まで足を伸ばして」と呼びかけている。実行委員の水川(みずかわ)浩二さんは「家族連れで来てほしい」と呼びかけた。