東日本大震災=菅総理から謝意が届く=「復興へ全力尽くす」

ニッケイ新聞 2011年4月13日付け

 菅直人内閣総理大臣が各国からの支援と激励に対し、感謝の意を伝えるため、今月11日に発表したプレス向けメッセージが在聖総領事館を通して本紙にも送られた。
 「絆」の漢字が文書上面に力強く書かれたもので、「復興はすでに始まっている」とし、世界の支援に対して恩返しする「その日のために、私たちは団結して、復興へ全力を尽くしていきます」と決意を述べている。
 なお、英語や各国の言葉によるメッセージが世界の主要紙にも掲載されている。
 掲載されたのは、以下の6カ国7紙。ウォールストリート・ジャーナル、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(米)、ファイナンシャル・タイムズ(英)、フィガロ(仏)、人民日報(中)、朝鮮日報(韓)、コメルサント(露)。

    Kizuna – the bonds of friendship

 

Thank you for the Kizuna.

我が国が歴史上直面したことのない大震災から、1ヶ月が経ちました。

多くの尊い命を失い、未だ15万人以上が避難生活を強いられています。

 

地震後の津波ですべてが押し流された地域では、

水や電気、食料もなく、連絡を取り合うこともできませんでした。

そんな時、海外の皆さんの助けが私たちを勇気づけてくれました。

 

一杯のスープが、一枚の毛布が、冷えた心と体を温めてくれました。

捜索隊は、ガレキの山になった街で同胞を懸命に探してくれました。

医療団は、傷ついた心と体を献身的に治療してくれました。

 

今も、世界中から数限りない励ましと祈りが、私たちに届いています。

私たちは、世界の皆さんから示された絆に深く感謝しています。

ご支援頂いたすべての国・地域に、あなたに、心からありがとうを申し上げます。

 

復興はすでに始まっています。福島第一原子力発電所の状況についても、

総力をあげて安定化への努力を続けています。

 

日本は必ず再生し、復活し、より強くなります。

国民の底力と国際社会の協力で、必ず成し遂げます。

そして世界の皆さまから頂いた温かいご支援に対し、恩返しをいたします。

 

その日のために、私たちは団結して、復興へ全力を尽くしていきます。

 

皆さんへの心からの感謝を、希望に変えて。

重ねて、心よりありがとうございます。

 

日本国内閣総理大臣 菅直人

 

A Friend In Need Is A Friend Indeed.