東日本大震災支援キャンペーン=がんばろう!〜ニッポン=杉要子

ニッケイ新聞 2011年4月27日付け

 東北関東大震災から早くも1カ月が経ちましたが、未だに続く余震の恐怖。原発事故の様子が、新聞やテレビで報じられ、胸のつまるような思いで、涙なくしては見られないという生々しい状況。自然の恐ろしさを強く感じました。
 本当にひどい事が起きたものだと! 心よりお見舞い申し上げます。
 命がけで、着のみ着のままで避難したという、乳飲み子を抱えた方や、高齢者の姿。
 地震が起きたのが日中だったので、大勢の人々が助かったのではと思いました。私の隣近所のブラジル人たちも、日本の親族は大丈夫かと心配してくれました。そして皆が、口々に、日本人のマナーの良さと、忍耐心の強さと、協調性に感心したと言う事。不便な生活であろうと案じていると云います。
 地球の反対側からも、沢山の人々が、日本よがんばって! と応援してくれています。どうか一人ひとりが前に向かって、心をつよく持って、一日も早い復興を祈ります。
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 1カ月ほど前に、屋上の鉢植えの中に、青々としたキュウリのような葉とつるが伸び、手をくわえ眺めていたら、真っ黄色な、直径10センチほどの大輪がみごとに咲き、蝶々が止まっていました。数日したら、細いながーいヘチマが下がっていました。
 その種を蒔いた覚えはまったく無し。数年前、干したヘチマを、鉢の上で叩いたのが、発芽したらしいのです。植物の生命力の強さには驚かされました。いまは、たった一つで時期はずれではあるけれど、実ってくれると思います。
 平和な花のような大輪のヘチマの花を見て、被災地の皆さんも、いつの日か現在のことを思い出として語る時が必ずやってくる事を信じて、健康に気をつけて、気持を強く持ち、がんばってほしいと願っています。