熊本県人会=訪日団参加者を再募集へ=新幹線開通祝し九州旅行

ニッケイ新聞 2011年7月1日付け

 熊本県人会(小山田祥雄会長)では、今春3月11日に実現した九州新幹線の全線開通を祝し、9月2日より故郷九州を訪れる6日間の旅を実施する。現在既に参加予定の68人に加え、更に参加希望者を募集している。100人までは確実に受け入れ可能だという。申し込み締め切りは7月末。 
 県人会は2年以上も前から熊本県庁の協力を得て、この準備に注力してきた。実は、開通の喜びが冷めやらない翌月2日には訪問する予定で、全ての段取りが組まれていた。それが半年後に延期されたのには、苦しい経緯があった。小山田会長から話を聞いた。
 120人の参加者が心待ちにしていた、全線開通を目前に控えた3月11日、世界中が震撼した東日本大震災が起こった。震災の影響が少なかった熊本県は無事に工事を終えたものの、自粛するべく全ての行事を中止した。
 不幸なニュースを受け、旅行実施の可否を話し合うため、県人会で急きょ協議会を開いた。深夜にまで及んだ話し合いで、「日本人皆が喪に服している時に、お祝いなどするわけにはいかない」との結論にいたった。
 半年後なら日本も落ち着いているだろうとの予想で、県庁と申し合わせ、9月に向けて日程を組み直した。幸い、ほぼ当初の計画通りに実施できることになったが、時間を工面できず参加者は半分の68人に減った。こうして、新たな参加者を募ることになった。
 旅行の日程は次の通り。9月2日=エアーカナダで出発、4日=成田乗換え、福岡空港からバスで熊本着、5日=自由行動、6日=水前寺公園、熊本城等見学、7日=天草市長表敬訪問、天草観光等、8日=上塚周平氏を称えるイッペイ会と昼食会、火の国酒造見学等。現地解散。
 参加申込みは同県人会(11・5084・1338)まで。