日系キ教連盟=新理事長に初の二世就任=「世代交代の時代来た」=日本への義捐金も募る

ニッケイ新聞 2011年7月9日付け

 ブラジル日系キリスト教連盟では今年2月に初の二世の佐藤清司ルイス氏(58)を理事長として迎え、新たな時代に向けて再スタートを切った。一世以外が理事長を務めるのは、準二世の湯浅純氏が就任して以来。単立教会の牧師で、同連盟の元理事長だった父の故佐藤柱輔氏同様、自身も特定の教団には属さず巡回牧師を務める。先日、理事長をはじめ、徳植英雄牧師、徳弘浩隆牧師、若井ネルソン牧師が来社し、二世を理事長に迎えた経緯を語った。

 新教では110以上の日系キリスト教会が存在し、少なくとも150人以上の日系牧師、3千人ほどの信者がいるという。最も歴史の古い教団は、伝道開始からすでに80年以上が経つ。近年、若年層を中心に信者が増えると共に、日本語の不得手な牧師や信者が現れ、その存在を無視できなくなってきた。
 「二世、三世、その子どもにも信仰を受け継がせたい」と佐藤理事長は語り、今日の時勢に対応するには一世が中心に活動を進めてきた連盟に、変革が必要だと判断したと説明した。さらに徳弘牧師は「昨年から会議も全て日本語通訳をつけ、ポルトガル語で行っています」と世代交代への覚悟を見せた。
 また同連盟は、日本の被災地復興を支援するため、義捐金集めも行っている。当地の韓国系教会からも協力があったという。これまでに約180万円を集め、政府の支援が行き届かない被災地で支援活動を行う日本の福音同盟、キリスト教協議会の2団体に送り届けた。
 徳植牧師は「昔から様々な牧師が日本から講演に来てくれた。何とか力になりたい」と述べる。昨年来伯し講演を行った佐藤彰牧師も避難所生活を余儀なくされていると聞き、「胸が痛んだ」と牧師らは語る。
 出来る限り額を減らさず届けたいと、サンタンデール銀行に免税の許可を求めた。幾度も電話をかけ、送金の目的について説明した。連盟の熱意に銀行は理解を示し、僅かな手数料のみで義捐金を送ることに同意した。同連盟は3回目の支援をするべく義捐金の協力を呼びかけている。
 振込先は次の通り。
サンタンデール銀行(銀行番号033)リベルダーデ支店(支店番号=4551、口座番号=130001200)、名義=日系キリスト協連盟(Federacao Evangelica Nikkei do Brasil)
 義捐金と識別できるよう50センターボを加算して振込み、徳植牧師にメールまたは電話で、氏名/団体名および振込み金額を知らせること。
 問い合わせ、振込みの連絡は徳植牧師(電話=11・5017・3406、メール=htokuue@gmail.com)まで。