ターゲットバードゴルフ=日本発の新スポーツ普及=西島勝之さん「大会も開きたい」

ニッケイ新聞 2011年7月12日付け

 バトミントンの羽がついたボールをゴルフクラブで飛ばし、傘を逆さにしたような網のホールに入れる日本発のスポーツ『ターゲットバードゴルフ』を広めようと、国士館マレットゴルフ副会長の西島勝之さん(70)が張り切っている。
 「思い切りスイングして、ふわっと飛んだ玉がホールに入る瞬間が爽快だった」。
 山梨の人材派遣会社で働いていた時に出会った。早速試し、その感覚に魅せられた。
 「狭い場所でもゴルフが楽しめるように」と約40年前に誕生。体力的にも負担が軽いことが人気で日本では文部科学省生涯スポーツに指定されている。最大30メートルしか飛ばないため、場所を選ばずプレー可能なのがメリットだ。
 早速、考案者の野嶋孝重さんに連絡を取り、道具も購入。もらった資料を抱え、約10年前にブラジルに持ち帰った。
 当時、適当な場所も見つからず、道具を揃える資金もなく、家族や仲間でのみ行っていた。しかし「ブラジルで広めたい」という思いは消えず、コツコツ日傘を改造し、ホールも18個を自作。
 クラブはゴルフクラブ一本で済む上、コースもマレットゴルフのものがそのまま使えるため、今月2、3日に国士舘スポーツセンターであった「文協さくら祭り」で体験コーナーを設けた。
 「多くの来場者が興味を持ってくれた。『ゴルフのフルスイングができて格好いい』と特に若者に人気だった」と手応えを感じた様子。
 「これから競技人口を増やして大会も開きたい」と普及活動に意欲を見せていた。