日伯社会保障協定=下院で承認、近々発効へ

ニッケイ新聞 2011年7月12日付け

 西森ルイス下議が提案責任者となった日伯両国で公的年金の加入年数を通算できるよう定められた日伯社会保障協定が7日、ブラジル下院本会議で承認され、上院での審議を待つ状態となっている。
 日本側では5月、すでに両院で承認された。今後ブラジル上院で承認されれば、両国間で批准書の交換が行われた後、90日で協定が発効する。早ければ今年末、遅くても来年初めには実現する見通しだ。
 昨月末に来伯した松本剛明外務大臣は、「早期発効を期待する」と述べ、パトリオッタ外相は、「短期間での発効を実現できるよう努力したい」と答えていた。
 協定が発効すれば、問題が深刻化していた年金の二重払いや掛け捨てに終止符が打たれる。恩恵を受ける対象は、両国で約50万人に上ると見られている。