東西南北

ニッケイ新聞 2011年7月22日付け

 1勝もせずに決勝進出—。常識では信じ難い事だが、サッカー南米選手権でのパラグアイはまさにこの一例。予選リーグ全3試合を引分け、勝ち点3で3位となった後、3位の内上位2チームに与えられる出場権を得て準々決勝でブラジルと対戦。0対0の後のペナルティでブラジルを退け、準決勝の対ベネズエラ戦も、0対0の後のペナルティで決勝進出を決めた。攻撃は最大の防御という言葉とは裏腹に、点を入れられなければ負けないを実証したパラグアイ。24日の対ウルグアイ戦もPK戦になったりして…。
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 ボリビアが他国から持ち込まれた盗難車を正式に登録する事を認め、南米諸国から苦情が出ていたが、21日付エスタード紙によれば、5月にサンパウロ市で盗まれた車がボリビアで発見され、所有者に返還された。4月28日にラパスで発見された車はリオのレンタカー会社理事のもの。2週間前ボリビアのブラジル大使館から車発見との電話を受けた所有者は自分の耳を疑ったという。書類を手に同国まで行って引取ったというが、密輸車両の返還は初めて。20日には両国政府間で武器や盗難車の往来を阻止するための合意も成立したという。
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 ドーピング疑惑で裁判を受けた競泳のシエロら3選手は警告のみで済んだ。上海での世界水泳選手権競泳部門は24日から。短距離のシエロには新記録の期待もかかる。