平和祈る靖国英霊奉祭会=ブラジル軍人等も参加し合祀

ニッケイ新聞 2011年7月30日付け

 ブラジル靖国英霊奉祭会(浜口イネスはるみ会長)による慰霊祭が8月7日午前9時半から、サンパウロ市の帰還兵会館(Sede da Assoc. dos Ex-combatentes, Rua Santa Madalena, 46, Liberdade)で実施される。ここは第2次大戦でイタリア戦線に出征した帰還兵の協会で、中には資料室もある。
 この慰霊祭は、靖国神社に祀られている大東亜戦争に出征して亡くなった6柱の日系兵士の御霊や移民開拓先亡者を合祀するために毎年実施されている。と同時にブラジルの戦死者のためにも世界平和を願ってお祈りしている。
 同奉祭会の前身はサンパウロ靖国講で、1954年に故松原卯之助さんらによって設立され、息子の故松原寿一さんに引き継がれ、現在はその娘、浜口さんが代表を務め、「今回は息子や娘も参加します」というので、親子4代に渡るかかわりといえる。「ぜひ多くのご参加を」と呼びかけた。当日の参拝者には靖国神社から送られてきたお札や御守りが渡されるという。
 今回の慰霊祭によせて靖国神社の京極高晴宮司からも、「祖先や先人に対する崇敬の念を継承していくことは、当たり前でありながら容易なことではございません。慰霊顕彰を継続される貴会の姿勢に、深く敬意を表する次第でございます」との言葉が届いている。
 小森廣世話役は「コロネル京野の尽力で、この場所が使えるようになり、多くのブラジル軍関係者も出席してくれるという。感謝したい」とし、作本登美子世話役も「日本の終戦記念日にちなんで世界平和をみんなで祈る機会です。ぜひ多くの参加を」と呼びかけ、飛松信子世話役も靖国への想いをどうブラジルの若者に伝えていくかが課題」とのべた。