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東西南北

ニッケイ新聞 2011年8月2日付け

 米国の債務不履行問題は、7月31日夜のオバマ大統領の合意成立との言葉とは裏腹に、2012年の選挙戦を見据え、議会承認をじらしている様子。大統領発言を受けて東証株価などが一時回復との報道があったというのに、1日午後5時現在まだ議会での承認がとれていない。世界が注目している中、負債額上限を引上げて債務不履行を避けたとしても、信用格付けは引き下げられるとの見方も流れている…。
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 ベネズエラのチャベス大統領が、1日に行われた複数の閣僚の就任式に頭髪を剃って現れた。ガンで化学療法を受けているために頭髪が抜けてきた事に気づいた同大統領が7月31日に剃ったもので、「外見が変わっただろ?」との問いかけには、旧ソ連の俳優で映画監督のユル・ブリンナーをイメージしていたという説も。外遊中の6月にキューバで緊急手術を受けた後も、どこのガンかは明言していないチャベス大統領。悪性細胞はもうないが、念のための治療という。ジウマ大統領やパラグアイのウゴ大統領など、南米のリーダーはガンに好かれている?
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 週末は多少雨が降ったものの、大気汚染物質浮遊量は相変わらず多い大サンパウロ市圏。世界保健機構の定める基準を2014年までに採用との方針を明言後もなかなか進まぬ大気の浄化。ジウマ大統領の運輸省浄化はルーラ元大統領の心配の種だが。

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