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神奈川大の安室知教授来伯=移住と稲作の関連を調査=9月には文協で講演も

ニッケイ新聞 2011年8月12日付け

 稲作に関わる民俗文化を研究する安室知・神奈川大学大学院民俗資料学研究科教授(52、東京)が2日に来伯し、挨拶のため9日に本紙を訪れた。
 来年4月からサンパウロ州立大学(USP)と神奈川大学が学術協定を結ぶにあたり、安室氏は日本に関する人文社会学研究の拡大を図るために招待された。
 主に高度経済成長期前である1940、50年代の日本の水稲に関する民俗研究を行なう。農民が仕事の合間に行っていた魚取りなどの「遊び仕事」に注目、市井の人々への聞き取り調査で水田を中心にした当時の生活の様子をさぐる。
 「稲を植えるだけの食料工場としてではなく、多くの生物を育み、豊かな文化を生んだ場所としての水田が当時は多かった」と話す。
 9月10日までの40日間滞伯し、USPで講義を行うほか、リオ、パラナ、ブラジリア各連邦大学でも講演する。
 9月上旬(日時は未定)には、安室氏が所属する日本常民文化研究所(神奈川県横浜市)から4人の研究者を迎え、文協で講演も行う。
 安室氏は、「稲作文化の生活リズムが移住によってどう変化したのか、移民の方の話を直接聞いて調査したい。日本より純粋な形で残っている可能性もある」とコロニアに対する調査への意気込みも語った。