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ニッケイ新聞 2011年8月13日付け

 ブラジル人アンドレ君が、わずか8歳で居合道1級の合格を果たした。周囲の反対があった背景には、居合道は精神修養の要素が強く、実践者に社会的判断力の有無、身体的成熟などを求めること、また初段は13歳以上という年齢制限があるなど、諸々の事情があったようだ。刀を使い、他のスポーツとは一線を画す競技なだけに、昇級1つとっても奥深い。
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 芸術作家の工藤ジェームスさんがギャラリー「ZⅠPPER」(R. Estados Unidos, 1494, Jardim Paulista)で個展を今月13日〜9月10日まで開く。サンパウロ州ペレイラ・バレット出身。90年に建造されたダムに沈む前のチエテ移住地の自然、幼少の頃に見た風景などをモチーフにした10作品を展示する。詳しくは同ギャラリーサイト(www.zippergaleria.com.br)まで。
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 先日の老ク連の浪曲鑑賞会で聞いたが、70年代か80年代にはバウルーに住む非日系の浪曲師がいたとか。浪曲好きな多田登さんによれば、その浪曲師の十八番は「赤垣源蔵徳利の別れ」で「たいそう上手だったからビックリした」という。語りの時の伴奏は三味線だが、唸るときにはなんとギターを爪弾いたというから、また変わっている。もしこの非日系浪曲師のレコードやテープを持っている人がいたら、ぜひ編集部(深沢、11・3208・3977)まで連絡を。