【第20回AFLORDアルジャ花祭り】春告げる花の祭典盛大に開幕=『花のエネルギー』27、28、3、4日も=約5万人の来場を期待

ニッケイ新聞 2011年8月25日付け

 春の訪れを告げる花の祭典「アルジャ花祭り」(汎ヅットラ花卉生産者協会=AFLORD=主催、石川初男会長)が20日、開幕した。協会創立30周年、花祭り第20回の節目を祝う開幕式には、早朝からの大雨にもかかわらず、約3千人が参加。展示場いっぱいに飾られた花の中を、力強く回る大輪の水車に感嘆の声を上げた。協会は例年通り約5万人の入場を期待している。

 今年のテーマ『花のエネルギー』通り、所狭しと展示会場いっぱいに花を飾り、花の量で来場者を圧倒させた。エネルギーの象徴として会場中央に据えられた大輪の水車が、轟々(ごうごう)と流れる滝に打たれてグルグルと力強く回転する。
 花の祠(ほこら)の入口には発電機の付いた自転車が設置され、ペダルを踏むと祠の中にパッと電気がつき、輝く花がまぶしく映る。
 入口から見て左手には、古代ギリシアの哲学者エンペドクレスが説く宇宙の4大元素『空気』、『火』、『水』、『土』4つのコーナーが設けられ、紫、赤、青、茶色の4色をバックに各元素を象徴する花が飾られた。インテリー会員を多く擁するAFLORDらしさを感じさせた。

 春霖の中で開会式

 まだ小雨の降り続ける中、ブラジル国歌を斉唱し、ブラジル、日本、サンパウロ州、アルジャ市、AFLORDの5旗が掲揚され、同午前10時30分から、イベント舞台のある会場で開会式が行われた。石川会長は「おかげさまで『汎ヅットラ花卉生産者協会』が創立30周年を迎え、後援団体、企業のおかげを持ちまして『アルジャ花祭り』も第20回の節目を祝うことができました。今年は『花のエネルギー』をテーマに展示会場をつくりましたので、ご列席の皆様、ごゆっくりご鑑賞くださいませ」と開会あいさつした。
 サンパウロ総領事館の成田強領事部長は「世界で最も美しい花祭りに招待していただき光栄です。日本舞踊をはじめ日本の美しい伝統芸能を鑑賞できることを楽しみにしております。また、花の生産者の皆様の草花生産に対するたゆまぬ研究に敬意を表します。今日は第20回花祭り開催おめでとうございます」とポ語であいさつした。
 飯星ワルテル連邦下院議員は「下院議員に当選して2期目になり、日伯議員連盟のブラジル側代表として議院交流に務めております。1959年に亡くなった父飯星研(みがく、熊本県出身)はコチア青年第1次第3回生として移住し、ここにご列席のコチア青年の方々に生前大変お世話になりました。ありがとうございました」と感謝した。
 安部順二連邦下院議員は「農業都市モジ選出の政治家として、今日の雨を天の恵み、慈雨として感謝します。ここにおられる汎ヅットラ花卉生産者協会を盛り立ててきた荒木克弥元会長に、皆さん拍手を送りましょう。国政レベルの日系議員はサンパウロ州から3人当選し、飯星議員は中小企業育成に、太田ケイコ・ヨランダ議員は治安問題に精力的に取り組んでおり、私は農業生産者の代表という立場から農家の代弁者として活動しております」と日系国会議員の活動状況を説明した。
 サンパウロ州議員に初当選して州議会副議長を務める羽藤ジョージ州議が「第20回アルジャ花祭りおめでとうございます」と祝辞を述べた後、展示会場の前でフジの記念植樹、続いてテープカットを行った。
 花の展示会場入口で鏡開きし、場内を一巡した後、恒例の豪華昼食会を開き、各地から来場した来賓たちと旧交を温めあった。

 表彰された最優秀生産者

◎「切花部門」
藤本紀雄(5回連続入賞)
(Flores Fujimoto)
◎「蘭部門」
 芳賀七郎
(Orquidario Oriental)
◎「観葉植物部門」
 エリ・Y・カクトミ
◎「鉢物部門」
 フローラ・ドキ