健康表現体操=モジ市で5周年の集い=550人が元気ハツラツ

ニッケイ新聞 2011年8月27日付け

 中高齢者の健康増進を目指し、「頭すっきり、心さわやか、体しなやか」をスローガンに、歌謡曲に合わせて運動する静岡発祥の健康表現体操がブラジルでも5周年を迎えたことを祝い、ブラジル健康表現体操協会(川添敏江会長)が13日、モジ・ダス・クルーゼス市役所体育館で「5周年の集い」を開催した。サンパウロ市を中心に25支部と日本語学校から約550人が参加した。
 健康体操は現在40支部、千人の会員を抱える。安い費用で誰もが気軽に参加できるよう、訓練を受けた準指導員がボランティアで教室を開く。
 組織の管理運営を務める川添博代表は、「運動生理学の専門家が考案していているので、無理せず効果が実感できる様々な動きが1曲の中に組み合わされている」と運動の良さを説明する。
 集いでは、川添代表、会長の2人が「5周年を迎えることが出来たのはみなさんのおかげ。これからも力を合わせて頑張ろう」、「2千、3千人目指して普及に努めたい」とそれぞれ元気に挨拶をした。
 来賓には同市から安部順二連邦議員、中山喜代治文協会長、マルコ・アウレリオ・ベルトイオリ市長、エミリア・アルバノ・ロドリゲス市会議員らが訪れた。
 参加者は主に中高年の女性。ピンク、緑、黄、青など鮮やかなお揃いのTシャツに身を包み、皆ピシッとした立ち姿でやる気に溢れている。
 敏江会長をはじめ、準指導員たちがステージに立ち、「はい、アトラス!いち、に」「ぺルナ、ドブラード」など日ポ両語混じりの大きな掛け声をかけながら、機敏な動きで見本を見せた。
 「幸せなら手をたたこう」、「手のひらを太陽に」など全15曲を、式典をはさんで次々に実践。前後にステップを踏みながら体を大きくストレッチ、昼を迎える頃には肩で息をしながら汗を拭う姿が見られた。
 友人の輪が広がるのも健康体操の魅力の一つ。グループになって手をつなぎ、または2人で肩をたたきあい、新しい知り合いと嬉しそうに言葉を交わす参加者の笑顔が会場一杯に広がった。
 「健康体操をすると高齢者が見違えて元気になる」と、来賓も体操の効果を口にしていた。
 子どもの付き添いで来たというリリアン・ボルゲスさん(48、サンパウロ市)は、「初めて参加したけどすごく楽しかった。こんなに疲れると思わなかった」と嬉しそうに話した。
 始めて2年目のナガシマ・チヨミさん(64、サンパウロ市)は、「音楽もいいし、すごく楽しい気分になる」と語った。