将棋連盟=ブラジル代表にトレード5段=アマチュア世界大会へ出場

ニッケイ新聞 2011年10月11日付け

 世界25カ国から選手が出場する『第5回アマチュア世界将棋大会』が10月27日から3日間パリで開催されるにあたり、ブラジル代表としてジェイムス・マン・デ・トレードさん(50)が選ばれた。
 現在5段だが、将棋を始めたのは07年。日系人の妻との間に生まれた息子のニコラスさん(13)がインターネットで将棋をやっていたことで興味を持った。翌年、同連盟に加入、異例の早さで段を上げた。
 というのもトレードさんはチェスのプロ選手。父親の影響で12歳から始め、1985年にサンパウロ州優勝、92年に全伯2位となった腕の持ち主。先日、サンパウロ市であったチェス世界大会にも出場した。
 「チェスは型が決まった技術のスポーツ。取った駒を使える将棋は創造のスポーツ」と話す。
 普及活動にも注力しており、ヴィラ・マリアーナ区にある3つの学校で子供達にチェス・将棋を教える。
 「とても勝ちが難しい大会。今まで参加した大会で一番の試合ができれば嬉しい」とやる気を見せるトレードさんに、ブラジル将棋連盟の川合昭会長は、「プロの試合勘を存分に発揮してほしい」とエールを送った。