県連=日本祭りの黒字30万レ=「県連基金」設立、承認へ=県人会活性化の呼び水に

ニッケイ新聞 2011年10月26日付け

 日本祭りの黒字30万レ—。今年7月に開催された『第14回日本祭り』の収益が30万6004レアルとなったことが、20日に三重県人会館であった県連10月度代表者会議で明らかになった。そのうち5万レアルを県連基金として積み立てることも発表され、園田会長は、「県人会活性化呼び水にしたい」と力を込めて話した。文書の一部修正を経て、来月の代表者会議で承認される見通しだ。

 同祭実行委員長の前田ネルソン氏の収支報告によれば、スポンサー・後援団体や県人会、業者による194万7612レの収入に対し、164万1608レの支出があった。わずかな未徴収、未払い分が残っているが、関係者らは胸を撫で下ろした。
 続いて、園田会長は先日の理事会で承認された「県連の事業、県人会、ふるさと創生協会、ACEBEXなど関係団体の要請に応じての協力」を目的とした基金の設立を発表。
 日本祭りの利益の中から、初年度は5万レの積み立てを行なうとした。「少額ではあるが、県人会活性化の呼び水となれば」と意気込む。
 毎年7月に開催される日本祭りの収益から積み立てられるため、概算の利益が確定する10月を年度始めとして、県連会計とは別の専用口座に積み立てられる。
 年度末まで残った分は翌年度に持ち越され、翌年分の積立金に合算される。園田会長は、「利益が出ればもちろん増額する」と展望を話した。
 申請団体は規定の申請書を提出し、新たに組織される基金委員会、代表者会議で承認されれば、申請額の2〜8割が交付される。なお、各県人会長に委員になる資格が与えられているがメンバーは未定。
 基金創設案は9月度代表者会議で承認されていたものの、文書の内容について各県人会代表から、「関連団体や活動内容範囲について細かな説明が必要」「事後承認は止めたほうがいい」など慎重な意見が出たため、正式承認は見送りとなった。内容の一部修正を経て、来月の代表者会議で正式承認される方向だ。