パラナ商議所=初の青年セミナーに50人=若いリーダーの育成目指す

ニッケイ新聞 2011年11月9日付け

 【クリチーバ発=長村裕佳子通信員】パラナ日伯商工会議所(大城ヨシアキ会頭)の青年部は2日午後、同会議所講堂で第1回目となるパラナ日系青年セミナーを開催した。リーダー育成をテーマにした講演会が開かれ、パラナ、サンタカタリーナ州から集まった約50人の若者が熱心に耳を傾けた。
 同地では今年にも住友ゴム工業、ハマヤ・リサイクル工業が進出を決定しており、大城会頭は「視察から決定まで時間を要していた日本企業もどんどん進出してくるようになった」と説明。「今こそ日本文化を理解する若者が活躍するチャンス。会議所を筆頭に求められる若いリーダーの育成に取り組んで行こう」と強調した。
 青年部部長を務めるツシマ・ケニーさん(24、二世)は「若い世代では日系社会を代表する者が欠けている」と訴え、在クリチーバ日本国総領事館の星野元宏領事は、総領事館側も新たな活動を応援していく事を伝えた。
 大城会頭、加藤テルオ州議会議員、フェリペ・ナセル・ダエル・クリチーバ市スポーツ局部長、加藤ジェアネABFCOC(ブラジル病態生理学会)会長、大川アドリアーノ大川財団代表が夢を持つ大切さ、リーダーシップの発揮について講演。26歳の若さでスポーツ局部長を務めるフェリペさんは、自身の体験を交えて同世代の若者を激励した。
 11月よりファゼンダ・リオ・グランデ市で操業を開始したハマヤ・ド・ブラジルは、昨年末の視察から一年のうちに進出を決定、操業開始に至った。
 代表取締役の板井ロベルトさん(43、二世)は「日系人では能力があっても前に出て行ける人が少ない。接客態度を大切にする我社でも日本文化の価値観、知識を共有できる人が必要」と話し、同イベントの重要性に注目していた。