コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2011年11月15日付け

 ブラジル初のBEGINのライブは大熱狂のうちに幕を閉じた。悔やまれるのは、本人達に直接インタビューができなかったことだ。
 ドキュメンタリー収録を目的に来伯した彼らを独自取材することが難しいのはわかっていた。しかし記者会見すらも開かれなかったことは疑問に残る。
 マネージャーに取材を申し込むと、「(ニッケイ新聞は)日本で出ますか」と聞かれ、「読者のほとんどはこちらの方です」と答えると、「それじゃあまり取材される意味はない」と言いたげな表情が見えた。
 海外で最大の沖縄県系人を擁す当地で報道されることに意味がないのなら、カンポグランデまで行ってドキュメンタリーを収録したのはなぜか。コロニアに価値があるからという理由ではなかったのだろうか。
 収録した人達の家族のような方が読者である弊紙で、BEGINがここで何を感じたかを知ってもらう機会だったのに—と思うと残念でならない。(詩)