東西南北

ニッケイ新聞 2012年1月10日付け

 サンパウロ市でも緑が多い地区として知られるジャルジンスの木の3分の1は、シロアリなどの被害を受けている—。レボウサスやファリア・リマ、9デ・ジューリョといった大通りに囲まれた地域にある2200本の木の36%が、シロアリや菌などの害を受けている他、警官用のポストや新聞売りのバンカなどで根元が圧迫され、水分の吸収が妨げられている例も多いとか。自然との共存と雨水の急激な濁流化を防ぐために有効な公園の木々が、電線切断による停電などを誘発する危険が一段と増した事にも…。
     ◎
 フェスタなどが続く年末年始は、炭酸飲料の容器などの再生資源ゴミの量が急増し、回収業者が場所不足で嬉しい悲鳴。サンパウロ市の場合、11年末の再生資源ゴミの量は前年の3倍に増え、素材ごとに分別する作業を行う業者も素材別のゴミを買い取る企業も手が回らず、古新聞などは回収さえしてもらえない状態とか。
     ◎
 アルゼンチンのクリスチーナ大統領の甲状腺から癌は見つからなかった。これを受け、国民がホッとしたこともたしかだろうが、病院周辺で額に入れた大統領の写真を持って祈っていた人たちの心境やいかに。もっとも、切断しなくてもよかったものを切り取られた大統領や、癌との誤った判断をよりによって大統領に出してしまった担当医師は…。この騒動、どうなることやら。