聖南西教育研究会=林間学校に89人が参加=エイサーに熱心に取り組み

ニッケイ新聞 2012年2月2日付け

 聖南西教育研究会主催の「第18回聖南西林間学校」が12月12〜14日、ピラール・ド・スール文協会館で行われた。
 聖南西地区の日本語学校に通う12〜15歳の生徒が参加する恒例行事。今年は7校から89人の生徒が集まり、助手や教師を含めた120人が賑やかに3日間を過ごした。
 10時半からの開校式で渡辺会長は「他の日本語学校で勉強している仲間がたくさん集まっている。友達をたくさん作り、思い出にしてほしい」と激励した。
 開校式後班分けが発表され、班ごとに班長や班の約束事を決定。午後のスポーツ活動では班対抗タグ取り大会や陣取り大会が行われ、炎天下の下、班が一体となり汗を流した。
 その他オリエンテーリングや肝試し、キャンプファイアーなど様々なプログラムが行われたが、その中でもメインは沖縄のエイサーだった。
 イビウーナ日本語学校に派遣されている沖縄出身のJICA青年ボランティアの仲田えりかさんは、「沖縄文化をブラジルにも伝えたい」と、これまでも文協主催の盆踊りや日本語学校でエイサーや三線を披露しており、「聖南西の日本語学校の子供達にも日本文化のひとつとして伝えたい」との想いから、林間学校にこの活動を組み込んだ。
 はじめにプロジェクターで沖縄やエイサーが紹介され、イビウーナ日本語学校の生徒による実演のあと、全体練習、班ごとの練習が行われた。
 3日目に発表会が行われ、各班の生徒達は2日間で何時間にも及んだ練習の成果を披露し、最優秀グループや生徒が選んだ「輝いていた生徒達」が発表された。
 参加生徒は新しい日本文化に触れ経験することができると喜び、忘れられない経験となっているようで、「日本語学校では日本語を学ばせるだけでなく、こういった活動や経験をさせてあげることも大切な役割」との教師の声もあった。
 閉校式後、最後に全員が輪となって歌い、楽しい林間学校の幕を閉じた。(ピラール・ド・スール日本語学校/渡辺久洋さん通信)