東西南北

ニッケイ新聞 2012年2月9日付け

 大サンパウロ市圏サンベルナルド・ド・カンポのビル損壊事故現場で、7日夜7時半頃、看護婦のパトリシアさんの遺体が発見された。「あんなに沢山の瓦礫の下じゃ生きていられたはずがない」との父親の言葉が物悲しい。6日付伯字紙が6歳と報じたジュリアちゃんは3歳で、一緒にいた父親が手を掴もうとしたが、手が滑って落ちていったという。屋上には雨漏りを修理した跡もあり、隕石が原因ではなさそうだが、14階建てビルの屋上から地下まで貫通した穴を見ると、隕石説が出てきたのも無理はない?
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 サンパウロ総合大学の入学手続きが行われた8日付サイトに、絵の具で顔を塗りたくられたりした新入生の映像が次々に登場。リベルダーデ広場で、絵の具で汚れ破れたシャツを着た法学部新入生の集団を見て、11月2日のゾンビーウォークを思い出したが、新入生歓迎会はまだまだ続く。
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 女装漫画家のラエルテ・コウチーニョさんがピザ屋で女子トイレの使用を拒否されてから2週間後、サンパウロ市市議会に同性愛者用(男性でも女性でも使える)トイレを作るという議案が提出された。提出者はカルロス・アポリナーリオ市会議員で、同氏は同性愛を嫌悪する福音派信者としても知られ、ゲイ・パレード禁止も提案。昨年は「異性愛者顕彰日」の制定も提案している。つまりは隔離のための議案か。