東西南北

ニッケイ新聞 2012年2月10日付け

 パラナ州西部フォス・ド・イグアスで8日、7日午後殺された15歳少年の通夜の場に武装した6人組が乗り込み、棺に向かって銃連射という事件が起きた。賊の侵入は未明の3時頃で、息子の友人と2人きりで現場にいた母親は「死者に弾を撃ち込んで何になる」と嘆く事しきり。遺体は法医学研究所に送られたため、今度はそのまま埋めるという母親の心境は?
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 リオ市南部レブロンで9日未明、女性の乞食に暴行中だった中流家庭の青年3人が逮捕された。3日未明に乞食を助けようとして顔面骨折などの重傷を負った学生や、乞食を助けようとして撲殺された青年など、同種の事件が続いている。かつて、判事の息子を含む中流家庭の青年達が道路で寝ていた先住民を焼き殺した事もあったが、親のすねかじりで人の痛みが分からす、自分を抑制できない青年が増えているのだとしたら恐ろしい。
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 ルーラ前大統領のサンパウロ市カーニバル参加にドクター・ストップがかかった。今年のカーニバルでは、コリンチャンス応援団が作ったエスコーラ・デ・サンバ「ガヴィオンイス・ダ・フィエル」の曲が熱狂的なファンとしても知られるルーラ氏に捧げられたものとなっており、18日のパレードでは同氏も最後の山車に乗る予定だった。大事をとってのことだが、ルーラ氏本人はじっとしていられなさそうだ。