ミナス州ベロオリゾンテ=経済フォーラムに約4百人=初の「日本祭り」で開催

ニッケイ新聞 2012年2月10日付け

 ミナスジェライス州ベロオリゾンテ市の展示場「EXPOMINAS」で今月3〜5日に開かれた『第一回日本祭り』の初日、ウジミナス社と日本祭り実行委員会の主催で経済フォーラム「Painel Economico Minas-Japao」が開かれた。両国の企業家、政府関係者ら約420人が集まり、熱心に耳を傾けた。

 コーディネーターを務めた同社の浜田ゆかり氏によれば、就任して間もない在ベロオリゾンテ名誉総領事の前ウジミナス社社長、ウィルソン・ブルーメル氏と渡邉優・在リオデジャネイロ総領事やブラジルに進出する日系企業などに対し、ミナス・日本の連携で成功した例や、同州でのビジネスチャンスなどを紹介することが目的。
 フォーラムは軍警吹奏楽団による日伯両国歌の演奏で幕開け。ウジミナス社の新社長に先月就任したアルゼンチン人のジュリアン・エグレン氏は、同社が今年で創業50年目を迎えるにあたり、「日本と我が州連携の永遠のシンボル。これからも、日本企業とは何年にもわたってともに働きたい」と挨拶した。
 最初に州経済開発局のドロテア・ウェルネック局長、州工業連盟のオラーボ・マシャード会長がブラジルやミナス州への投資のメリットについて講演。
 ミナス州を「地理的に物流の中心になる地」と説明し、JICAから協力を得ているSENAIを通じた職業訓練、人材育成への取り組みを紹介した。
 ブルーメル氏は「ミナス州は発展のため全ての条件が揃っている」とした上で、「ミナスの人と日本人は礼儀を重んじたり勤勉だという点で、性質が似ている」と指摘した。
 日伯セルロース(CENIBRA)のパウロ・ブラント社長は「39年前から日本企業とともにセルロースを生産し、徐々に成長、今ではブラジルで1位となった」と胸を張った。
 BHから110キロのジェセアバ市でシームレスパイプを製造する住友金属とフランスのVallourecグループの合弁企業「Vallourec & Sumitomo Tubos do Brasil」社の社長、タンクレード・マルチンス氏は同社の事業内容を説明。
 50億レアルの投資で昨年9月に工場が設立されており、今年度の展望としてマルチンス社長は、「高い技術と省エネルギー、原料の再利用により高品質の製品が生産できる」とアピールし、顧客の評価を得たいとした。
 ブラジル工業連盟(CNI)のロブソン・ブラーガ会長は「ビジネス継続のためには経済だけでなく、文化交流も重要」などとのべ、「ミナスと日本の関係は最も良い例」と賞賛した。
 フォーラム終了後はブルーメル氏の名誉総領事就任セレモニーが行なわれ、マルシオ・ラセルダ・ベロオリゾンテ市長、三輪昭在ブラジル大使らが挨拶した後、アントニオ・アナスタジア州知事が「サンパウロ、パラナ州の日系社会は力があるが、ミナスと日本の経済的結びつきも強い。発展は約束されている」と締めくくり、一同で鏡割りを行ない、閉幕した。