東西南北

ニッケイ新聞 2012年2月11日付け

 愛知県豊橋市のブラジル人学校で9日、全校児童・生徒を対象に健康診断。ブラジルでは学校保健の考えがないため、身体測定や検査に初めて関わる教師達は医師から研修を受けた上、機材も市から借りて健康診断を行ったという。かなり視力が落ちている子供も見つかったというが、体育の授業に参加するための医師の診断書を求める学校すら少ないブラジル。虫歯や近眼もだが、肥満や糖尿病予防にも定期健診が必要?
     ◎
 主要3空港の入札で労働者党(PT)も民営化を認めたとの議論が起きているが、PTは、期間限定の運営権競売は、90年代に経済改革の名で行われた主要国営企業や公共サービス民営化の多くが完全売却だったのとは性質が違い、党の方針と矛盾しないと強調。90年代の民営化は国富の流出と批判して政権に就いたのがルーラ氏、同じ論調で選挙戦を戦ったのがジウマ大統領だった。
     ◎
 サンパウロ市アニェンビで12日まで開催中のインターネットなどの科学技術イベント、「キャンパス・パーティ」で、インターネットの百科事典「ウィキペディア」の経営者のひとり、クール・ワドワ氏が講演ゲストとして参加。今や世界270言語に対応する影響力のある辞典だが、ワドワ氏は「ブラジルに関するコンテンツがまだ少ない」と聴衆を煽った。それだけブラジルの情報が世界に求められ始めたということか。