句集『わすれなぐさ』=加藤淑子さん傘寿記念

ニッケイ新聞 2012年2月14日付け

 砂丘句会に所属し、虚子忌俳句大会で2度の優勝を飾った加藤淑子さん(82、埼玉)の句集『わすれなぐさ』(パウロ出版、75頁)が、本紙俳壇選者の星野瞳さんが編集を手がけ、傘寿祝いとして刊行された。
 全作品のうち、3分の1は日ポ両語およびローマ字で記される。
 富重かずま、久子さんにも師事し、約15年間同会で作句を続けてきた。世話役を進んで引き受ける加藤さんは、会の仲間から「句会のお母さん」と呼ばれ親しまれる。旅行好きで、国内外に旅をしては感動を句にしたためている。
 星野さんは本書で、「パイナ舞がふと懐かしむ牡丹雪」「激動の昭和の恋やアマリリス」などの句を挙げ、「ブラジル育ちの私達には作られない句」と賛辞を寄せている。