東西南北

ニッケイ新聞 2012年2月15日付け

 南大河州といえばマテ茶と〃シマロン〃だが、シマロンを飲むクイア用のひょうたんが干ばつで危機。ポルト・アレグレから462キロ、〃クイアの都〃のヴィセンテ・ヅットラでは100万個(収量の85%)がだめになり、農家や加工業者は深刻な状況。州都から326キロ、〃ひょうたん祭り〃もあるサンタマリアは80%減収で、220万レアルの損失。干ばつで337自治体が非常事態宣言の同州で、トウモロコシや大豆、フェイジョン、米の他にひょうたん不作でクイア不足となればマテ茶好きは?
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 サンパウロ市ジュヴェントゥージ公園(元カランジルー刑務所)に10年2月8日開設のサンパウロ州立図書館の来館者が63万人を超えた。3万2千余の本やCD、DVD、雑誌などを擁する図書館とは対照的だが、本を積んで市内を回る自転車図書館も12台に増え、本が身近に。
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 かわいい振付けで言語を超え、世界中で愛されているミシェル・テローの「Ai Se Eu Te Pego(君をものにできたらな)」がポルトガルで「反抗の歌」に大変身。11日にリスボンで行われた政府への抗議集会では、社会格差や貧困に怒る30万人が「Ai Nao Nos Calam(もう私たちを黙らせられないぞ)」と歌詞を変えて合唱したという。止まらない曲の一人歩きにミシェルの心境やいかに。