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セアザ=現在も継続中の抗議デモ=組合も状況を見守るのみ

ニッケイ新聞 2012年3月30日付け

 【既報関連】サンパウロ州食料配給センター(CEAGESP、以下セアザ)が来年以降の実施を見込むカミニョン駐車料金徴収に反発する業者のデモが28日午前0時から、業者の8割が利用する第3出入り口を閉鎖することで決行され、大きな渋滞や混乱を招いている。
 セアザに拠点を置く事業主による組合(SINCAESP)の井上久弘理事によれば、28日の午後、セアザ経営幹部と業者の代表者らの間で会合が持たれ、徴収に関する告示文書を一旦取り下げ、15日間話し合うことで合意した。
 しかし、完全撤廃を求める業者の半数以上が、営業を開始しようとした一部の業者に対して暴力行為を働き、デモを継続している状態だ。第3出入り口は、29日午前8時頃まで開放されたが、午前10時半頃時点で再び閉鎖されている。
 門の改修、監視カメラ設置による管理強化については、SINCAESPは「良い点もある」と賛同する意向を示しているという。
 井上氏は「駐車料金が高いわけではないが、築後50年経つため、施設の改修が先だ、という業者が多い」と業者の声を代弁しつつも「デモが続くか、どうなるか分からない」と話す。組合も状況を見守るしかないようだ。
 毎日5万人が出入りし、サンパウロ州で消費される食料の60%を供給するセアザ。市民の食卓やレストランなどへの影響が注目される。

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