岐阜・ブラジル友の会=補助金打ち切り、事業縮小へ

ニッケイ新聞 2012年4月3日付け

 岐阜県美濃加茂市で活動するNPO法人「ブラジル友の会」が、今月から事業縮小する危機を迎えている。中日新聞が報じた。
 2008年のリーマンショック後に政府や県が外国人の失業対策として設けた補助金の多くが先月をもって打ち切られたことによる影響だ。
 同会は00年、同地に住むブラジル人の自助組織として発足し、在日外国人向けの生活相談などを受け付けている。
 国の雇用創出事業の終了に伴って今年度の相談業務の予算は昨年度の8分の1に減少し、運営費の9割を占めた補助金は5分の1になるという。
 そのため同市加茂川町の多文化交流センター内にある事務所スペースは先月から縮小し、週6日の相談業務は週2日に削減。ポ語のフリーペーパーの発行はインターネットでの配信のみとなり、食文化を楽しむイベントも中止される。
 今後は派遣会社と協力し在日ブラジル人就労者の育成、ブラジル料理のレストラン運営など、収益のある事業を強化して補助金に頼らない体制づくりが図られるという。