大耳小耳

ニッケイ新聞 2012年4月6日付け

 昨年3月には25年間毎月欠かさず出されていた俳誌『蜂鳥』が300号を祝ったが、以来隔月刊となった。戦後移民だった夫・富重かずま主宰が05年に亡くなった時、久子さんは「一時は休刊や廃刊まで考えた」というが、「持病の腰痛に悩まされながらなんとか刊行を続けてきた」と聞いた。『朝蔭』はこの3月号で389号を数えた。『木蔭』からの通算では761号であり、『同素体』の580号のすごさが分かる。おそらく残っている中央の定期刊行物は、それぐらいか。でも不定期でポンペイアの『春水』、南麻州の『ペキ』が出ている。あとはどうか・・・。俳句にも高齢化の波が迫っている。
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 在聖日本国総領事館の公募により、窓口業務の委託先に選定されたJBAC社。出来レースの可能性を疑う業者もいるなどコロニアを騒がせたが、代表取締役に就任する中司竜太さんによれば、同社は「総領事館から公示が出た段階で直ぐに始められるよう、業務委託の可能性のある上位10カ国で市場調査にあたっていた」。別の場所に何度か事務所を借りたこともあったとか。パウリスタ大通りに事務所獲得できたのも、努力の賜物?
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 キッコーマン社ブラジル駐在員事務所の森和哉代表は、今年で駐在員歴5年。サンパウロ市内の日本食料理店の3分の1にあたる200軒は網羅したが「その内20軒はもうつぶれてしまった」とか。当地では店が繁盛していても、店主が営業に飽きるとあっさり閉店してしまうことも多く、「日本じゃもったいない話」と森代表。