豊田自動織機が新工場=フォークリフト現地生産へ=2013年に稼動開始

ニッケイ新聞 2012年4月25日付け

 繊維機械やフォークリフトの生産・販売を専門とするトヨタグループの本家・株式会社豊田自動織機(豊田鐵郎代表、1926年創業)が、ブラジルで拡大する需要への対応を目指し、サンパウロ州アルツール・ノゲイラ市(リメイラ市から東に40キロ)に初のフォークリフト製造工場を建設する。投資額は約46億円、敷地面積は約9万3千平方米。
 同社はサンパウロ州ジアデマ市のフォークリフト販売子会社(Toyota Material Handling Mercosur Comercio de Equipamentos=TMHM)を通し北米生産車の輸入販売を行なってきたが、TMHM社の製造部門となる新工場設立後は、現地生産に切り替える。
 最も需要の高いエンジンフォークリフトの生産から始め、順次生産品目を拡大する。稼動開始予定は2013年10月、年間生産台数は約5千台を見込む。
 リリースによれば、佐々木一衛・搬送機器事業部管理部長は「新工場の建設することで生産能力を強化し、急成長するブラジルの需要拡大に応じることができる。豊田の長期的戦略は、世界中で生産・販売が出来るような、より良いシステムを構築すること」と展望を語っている。
 緒方裕幸・TMHM代表は「豊田のフォークリフトをブラジルで生産できるようになったことは大きな名誉。皆さまにご満足頂けるよう、サービス、革新、技術の全ての面においてより良い質を追求していく」と話している。