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ニッケイ新聞 2012年4月25日付け

 当地の食文化に関し、様々な市場調査を重ねてきたキッコーマン株式会社・ブラジル駐在員事務所の森和哉代表は「ブラジルではシンプルな味と複雑な味が共生している」と言う。そのため「他国では『これなら売れる』という味があるが、ここにはこれといった基準がない」とか。市場調査の難しさは、人種のみならず食文化もるつぼのブラジルたるが故。
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 キッコーマンといえば醤油というイメージが定着しているものの、同社の売り上げに醤油が占める比率は3割程度。みりん、料理酒、つゆ、豆乳など多彩な商品群が揃うのみならず、山梨県の勝沼にあるグループ企業「マンズワイン」(1973年設立)ではワインの生産も手がける。レストランや店がある各ワイナリーは見学も出来、観光のスポットとしても最適とか。
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 24日付けでお伝えした『虚子忌俳句大会』の取材でお会いした中野睦子さん(68、二世)の両親は、コラム子の祖父母と同じ茨城県土浦市出身。話を伺うと、目と鼻の先に住んでいたという。他にも、日本に共通の知人を持つ二世の方と知り合ったり、大学の友人の同級生だという留学生とシュハスコで一緒になったり。来伯してわずか二週間だが、すでに多くの「つながり」と出会った。日伯の近さを実感すると同時に、今後の出会いにも大きく期待。