SANJO=ブラジルを代表するブランドに=「マエストラーレ・インテグルス」=世界優秀ワイントップ10に=エキスポ・ヴィニスで大好評

ニッケイ新聞 2012年4月27日付け

 ブラジルを代表するワインブランドに——。〃リンゴの里〃サンジョアキン市(サンタカタリーナ州)にあるSANJO(サンジョアキン農業協同組合、清水信乃理事長)の白ワイン『マエストラーレ・インテグルス2010』(Maestrale Integrus)が、サンパウロ市で行なわれたワインコンクール「トップテン2012」の国内白ワイン部門で見事優秀賞に輝いた。同コンクールは24日から3日間、サンパウロ市センター・ノルチ展示場で開催された南米最大のワイン展示会「第16回エキスポヴィニス」に先立って実施されたもので、世界400以上の生産者らが全10部門に約5千銘柄を出品し、今年最高のワインの名を掛けて競った。

 23日にあった授賞式に出席した同組合の平延渉販売補佐(68、広島)は「まさか優勝するとは誰も思ってなかった。町中が喜んでくれた」と喜びを語る。同展示会には毎年約2万人が訪れると言い「展示会の間中、競争相手や客がひっきりなしに味見に来ていた」と受賞の反響を実感している。
 今回受賞したマエストラーレ・インテグルスは昨年11月から販売を始めたばかりの新商品で、現在卸値が83レアル、市場では120レ程度で販売されている。何度か展示会には出品していたが、受賞は今回が初めて。「以前400レアルのフランスワインと同程度と言ったけど、それが証明された。一生懸命作ってきた結果」と語る。
 同組合がワイン生産に乗り出したのは02年。気温の日較差や寒さが激しい標高千〜1400米の高地は、ブドウ栽培には最適の土地だ。またブラジル有数のリンゴ産地にした優れた農業技術も生かし、まろやかな味わいの上質なブドウを育てている。加工・醸造場面積は2600平米、年間生産量は約8万リットル。
 マエストラーレ、ヌービオ(Nubio)、ノブレーゼ(Nobrese)の3銘柄があり、赤、白、ロゼ、発砲、リコールの5種を販売している。同組合のワインは、これまでにもベルギーの由緒ある「ブリュッセル国際コンクール」で最高金賞を受賞するなど、多数コンクールで高評価を得ている。