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ニッケイ新聞 2012年5月16日付け

 今週末に文協である文化祭り。国際交流基金提供の日本映画『エクレール・お菓子放浪記(近藤明男監督、出演・高橋恵子)』『ナビィの恋(中江裕司監督、出演・登川誠仁)』『春との旅(小林政広監督、出演・仲代達矢)』『雲の向こう、約束の場所(新海誠監督、声の出演・吉岡秀隆)』が小講堂で上映される(19日=午前10時半、午後2時半、20日=午前10時、午後2時)。ポ語の字幕付き。コラム子のお勧めはアニメ作品である4本目。空や街など背景描写の美しさは一見の価値あり。
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 琉球民謡保存会ブラジル支部による『第18回民謡大会』。沖縄県人会の崎間達雄相談役は「この大会はブラジルと沖縄の交流を深め、支部を活性化させる上で最も大切な行事」と語る。大会の成績優秀者二人が毎年沖縄へ渡り、かつては紅白歌合戦、今は民謡の祭典に出場し、沖縄での学びを当地に伝えている。「だから我々の民謡は、いつも最新の状態に保たれている」と誇らしげ。
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 現代美術家・村上隆さん。世界的に高評価を得る一方、批判の的になることもしばしば。自分の精子で投げ縄をする少年の等身大フィギュア「マイ・ロンサム・カウボーイ」などショッキングな作品は、確かに若い世代の日本人でも理解しがたい。ヴェルサイユ宮殿で展示された際は、現地で署名反対運動すら起こっている。ちなみに同作品のニューヨークの競売商ザザビーズでの落札額は約16億円也。