東西南北

ニッケイ新聞 2012年5月17日付け

 アマゾナス州を流れるネグロ川の水位が16日に29・78メートルとなり、09年に記録した29・77メートルを超えた。100年に一度の大水は30メートルを超える可能性もあり、行政や住民が対応に追われている。一方、バイア州では干ばつで非常事態宣言中の市が238に増え、フェスタ・ジュニーナ(6月祭り)を取りやめる市も。トウモロコシやフェイジョン、大豆の値上がりは南部や北東部の干ばつの影響だ。最近のドル急騰で、小麦や加工品などの値上がりか?
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 ジェツリオ・ヴァルガス財団が16日に発表したところによると、ブラジルでのインターネット普及率は33%で世界63位。これはラ米ではチリ(53位)やウルグアイ(57位)以下だが、新興国では南アフリカ共和国(108位)、インド(126位)より高い。もっともブラジルのデータは2010年集計のものなので今はまだ高いというが。
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 メキシコの文豪でラ米文学界の重要な作家のひとりであるカルロス・フエンテスが15日、心臓疾患によりメキシコ・シティの病院で亡くなった。83歳だった。華麗で繊細な文体によるロマンスや人間描写は現在のラ米文学の潮流を切り開き、ブラジルでもファンが多かった。代表作は映画化もされた「私が愛したグリンゴ」をはじめ「アルテミオ・クルスの死」「アウラ」など。