東西南北

ニッケイ新聞 2012年5月24日付け

 女性機長の飛行機は嫌—。ミナス州コンフィンス空港で18日、1人の男性が、女性機長が操縦する飛行機なら旅行したくないと言い始め、機長が連邦警察を呼んだ上で機外に出るよう要請する事件が起きた。40歳前後の男性は飛行機を降りるのを嫌がったが、最終的には降りたため、飛行機は1時間遅れで出発。女性操縦士は、06年の55人が11年には230人にと年々増加中だ。男性至上主義の乗客に何らかの罰則が適用されたか、別の便に乗ったのかは連警も知らぬとか…。
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 サンパウロ市の露天商一掃のため、21日に営業許可取り消しを発表したカサビ市長が、22日に、身体障害者と高齢者は例外とすると発表したが、市長の言葉が信じられない障害者と高齢の露天商達は営業権確保のために検察に訴える構えだ。受け皿の用意もなく、路上生活者や露天商の一掃を言える市長に暖かい血は?
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 スペインの空港でのブラジル人に対しての厳しい入国審査の問題は本頁でも度々報道しているが、〃バイーアのピカソ〃と呼ばれる芸術家メネラウ・セッテ氏も18日、マドリッドを経由してイタリアの展覧会に参加する予定だったのに、強制帰国させられた。このスペインの対処に怒った同氏はサルヴァドールのスペイン領事館の前で抗議運動を行うという。この問題に触発されて、氏の新しい芸術は生まれるか。