援協SUS病院=建設の現況報告会を実施=開所予定はは12月1日

ニッケイ新聞 2012年7月11日付け

 サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)がサンミゲル・アルカンジョ市に建設中のSUS(統一保健システム)を専門に受け付ける病院の現況報告会が先月30日、現地であった。
 全ての箇所の基礎工事は完了し、敷地には数本の柱が立つ状態。屋根の取り付けまでが完了しているエントランス部分で行われた同会には、援協、地元市役所・文協関係者、日系議員ら約100人が出席した。
 大きな拍手に迎えられ挨拶に立った菊地会長は、病院建設の意義と関係者への感謝を語り、毛利連副会長から建設の経緯と進捗状況、12月1日に開所式が予定されていることが説明された。
 アントニオ・モッシン市長は「大きなプレゼントをしてくれた援協に心から感謝。ぶどうの町として有名だが、これからはこの病院を発信地に健康の町と呼ばれるようになれば」と謝意と喜びを語り、担当技師のアントニオ・ガルヴォン氏は完成への自信と意気込みを見せた。
 工事の安全を祈願するミサが地元文協の牧師らによって行われた。会の終了後には、記念植樹として3本の桜が植えられ、昼食会も開かれた。
 菊地会長は本紙の取材に「あと4カ月ほどで内装を含めたほぼ全ての作業が完了する」との見込みを話し、「雨で工事が進まなかったが、遅れなく今日を迎えることができた」と問題のないことを強調した。
 同市にあるコロニア・ピニャール文化体育協会の西川修治会長は「やっと悲願が叶う。この町で子どもを産めないという事態からやっと脱却できる」と喜んだ。