コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年8月28日付け

 「子供達には、お芝居など舞台で発表することを通じて自己を表現する力をつけてほしい」。俳優集団まりまり一行を迎えた、ピラール文協で理事を務める人の言葉だ。
 ブラジル人に比べ、日本人の血を引く日系人は少しおとなしいところがあるのだろう。舞台上で演技する度胸をつけることで、ブラジルにおいて特に重要な、自分をアピールする力をつけることが大切だとその人は話した。
 確かに、日語校と現地校の生徒達による芝居の稽古を見たが、声の大きさや台詞を言うときの堂々とした態度にはやはり差がみられた。
 ただ日語校の子供達も、まりまりの指示を素直に聞いてその通り実践し、各々に個性のある演技を披露して楽しんでいる様子が伺われた。これで、記者の質問にも思ったことを自由に話してくれれば、もっと理解が深まったな—と感じずにはいられなかった。(詩)