福岡県人会の支部交流会=20年ぶり開催に130人=半世紀の越し再会で感激!

ニッケイ新聞 2012年11月17日付け

 公式の行事としては約20年ぶりとなる、福岡県人会の『支部交流会』が11日、サンパウロ州モジ市の観光農園「花の杜」を中心に行われ、サンパウロ市、カンピーナス、スザノ、サントアンドレー、バルゼン・グランデ、バウルーなど各地から集まった約130人が交流を行った。
 長らく途絶えていた交流会復活のきっかけとなったのは、約10年前から毎年開催する忘年会に、サンパウロ市近郊の支部を招待するようになったバウルー支部の呼びかけだった。この〃ミニ交流会〃で出された案に本部側が応える形で実現に至った。伊藤支部長は「3、4年前から言い続けていた願いがやっと叶った」と笑顔を見せる。
 午前中は会の世話役を務めた鶴我博文・本部国際交流担当理事のモジ市の自宅で、歓談をしながら朝食を楽しんだ。
 「かっちゃん、久しぶりだな!」。地元モジ支部の支部長を務める大力隆文さん(68、浮羽郡=現・うきは市)は鶴我さん宅で、1961年に家族でバウルーに移住した際のパトロンの息子・小坪勝次さん(69、三井郡)との再会を果たした。「62年にバウルーを出て以来、ちゃんと話すのは50年ぶり。本当に懐かしい」と目を細め、小坪さんも「彼とはよく布を丸めて作ったボールで野球をしたもの。年も近かったし兄弟みたいな存在だった」と当時を振り返った。
 午後からは「花の杜」に移動し、昼食会が開かれた。挨拶に立った南アゴスチーニョ県人会長は「鶴我さんが1カ月も前から頑張って準備をしてくれました。これだけの人が集まってくれて本当に嬉しい。今日は多いに楽しんでください」と話した。
 施設内観光や買い物の時間の後にはビンゴ大会が行われ、大きな盛り上がりを見せた。最後には全員で「ふるさと」「夕焼け小焼け」を合唱し、会の幕が閉じられた。
 スザノから参加した山川ミヨノさん(71、大宰府市)は「古い知人にも久しぶりに会うことが出来た」と笑顔。バウルーの梅村文子さん(73、二世)も「地元に来てもらうのとは違った楽しさがある。天気も凄く良いし、6時間かけて来た甲斐がありました」と満足げに語った。
 「当初は6、70人を予想していた」という鶴我さんは「これだけの人が参加してくれたことに驚いたし、本当にありがたく思う。皆の笑顔が見られて大満足。来年以降も、担当をサンパウロ市近郊の支部の持ち回りにして続けていければ」と話していた。