GLA=高橋佳子氏講演会=ブラジルでの伝道に本腰

ニッケイ新聞 2012年11月24日付け

 宗教団体「GLA総合本部」(God Light Association)のブラジル支部(尾田嘉雄代表)が18日、関芳郎総合本部長を招き、指導者・高橋佳子氏の講演ビデオの上映会「魂の発見Ⅱ 明日を生き抜く力」を開催した。支部役員らも含め323人が来場した。
 GLAは1969年、高橋信次氏によって創設されたもので、魂は輪廻しながら成長する存在であると説く。現在は長女の佳子氏が法を継ぎ、精力的に執筆・講演活動を行っている。
 同支部は、2年以内をめどにサンパウロ市に会館建築を予定しており、それに向け伝道に本腰を入れ始めた。今回の講演会は、初の一般向け大イベントだった。
 初めにGLA顧問弁護士の二宮正人さんが挨拶、続いて関総合本部長がGLAの基本姿勢を説明し、佳子氏からの手紙を代読後、上映会に移った。
 佳子氏によれば、「日本は第3の国難に直面していて、多くの人が不の現実に希望を失いがち」で、それを打破する原動力は「意志」「智慧」だという。
 しかし心に偏りがあると、困難な現実に潜む可能性を見ることができない。そのため「問題の本当の姿を見るには、客観的な深い洞察と自己理解が必要」と説明。
 次に、現実をいかに自分に引き寄せるかという尺度「必然深度」をたどる方法を解説した。心の表層ではなく、魂のレベルで物事を捉えれば「こうなるにはこうなる訳があった」と必然が見え、問題解決の糸口が見つかると言う。
 こうした主客一体の智慧の実践を、東日本大震災後の風評被害を克服した茨城県の佃煮屋店主の体験談を基に解説し、「一人ひとりに眠っている力が発掘されれば、それぞれの現場で道が切り開ける」と締めくくった。
 初めてGLAの教えに触れたパトリシア・パイヴァ・チャッポさん(38)は「ブラジル人にとってすごく大事なメッセージだった。色んな形で日本人の精神性を伝えてもらいたい」と話し、会員の石田善康さん(42、東京)は「家族関係も良くなって、人生がコロっと変わった」と笑顔を見せた。
 関総合本部長は「今の宗教には救う力がないし、一人に指導者に依存させても駄目。一人ひとりの魂の力を引き出すことが大切」と熱意を込めて語った。