レジストロ=柳生凾治夫妻の金婚式=キタンダから大資材店へ

ニッケイ新聞 2013年2月6日

 聖南リベイラ川沿岸地区で最大の建築資材店網を経営する柳生凾治さん(73、ミラカツ生まれ二世)と妻てるゑさん(76、レジストロ生まれ二世)の金婚式が1月27日、レジストロ市内のホテルで約500人の招待客を迎えて盛大に行われた。
 近岡マヌエル元市議の司会のもと、レジストロ日伯文化協会の金子国栄会長は祝辞で、同地入植50周年の年に結婚し、百周年の年に金婚式を迎えた目出度さを強調し、「てるゑさんは文協の婦人部長として常に献身的な協力を惜しまず、こちらが『時間がないから無理かな』と感じるような場合でも『やりましょう』とニコニコ即断する。怒った顔をみたことない」と讃えた。
 山村敏明リベイラ川沿岸連合会会長は、凾治さんが文協に建築資材を貸すなどの協力を惜しまなかったことを振り返った他、サムエル・モレイラ州議、ジルソン・ファンチン同市長らも祝辞を送った。
 親族を代表して、息子のジバさんは、地元フェイラで日本食などを大きく商う母親に対し、「お母さんは大きなお腹を抱えて夜が明けるまで調理して、その足で病院へいって出産したことまであった。本当に働き者で、今も働き続けている」と愛情を込めて語りかけ、さらに小さなキタンダから始めて現在の商売を築き上げた父親への敬意も表明し、会場から大喝采を浴びた。
 本紙の取材に対し、凾治さんは「僕は貧乏に生まれたが、勤勉と正直さを武器に、ゆっくりだが確実に商売を成長させてもらった。これも妻とみなさんのおかげ」とし、てるゑさんも「あっという間の50年。本当に幸せな時間でした」と夫と顔を見合わせた。最後は平田ジョーの歌謡ショーとなり、レジストロと共に発展する柳生家の祝典は賑やかに続いた。