東西南北

ニッケイ新聞 2013年2月22日

 サンパウロ州政府が麻薬常習者の強制入院対策を主導しているが、今や入院希望者が多すぎて施設に入りきれないという。サンパウロ市東部ボン・レチロにある酒麻薬類対策センター(Cratod)では、観察入院用ベッドが16しかないのに45人の常習者がベッドの空きを待っており、常習者が病院内のベンチや床に溢れている状態という。これでは入院したくても出来ない。
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 13年の公立校の授業開始から3週間近いが、サンパウロ市では11の保育園と七つの幼稚園が建設作業の遅れで開園が出来ず、4千人の子供たちが待たされている。カサビ市政だった昨年末に入園手続きを行い、2月4日から開園と約束されていたにも関わらず待たされている親の間では不満が募り、ハダジ現サンパウロ市市長も手を焼いている。サンパウロ市教育局によると、12年の保育園建設予算は31億9千万レアルだったが、支払いは75%しか完了していないという。
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 米国の雑誌「タイム」誌の南米版で、ネイマールが「ネクスト・ペレ」と銘打たれ表紙を飾っている。奇しくもネイマールは、20日付のエスタード紙インタビューでペレから「欧州代表選だと普通の選手になる」「サッカー以外の露出が増えて心配だ」と批判された直後。開催中のサンパウロ州選手権でも、試合中の小競り合いのせいで出場停止処分の期間が検討されている。心中は複雑か。