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ニッケイ新聞 2013年3月7日

 第二次大戦下のブラジル移民の苦闘を描いた『南米の戦野に孤立して』の著者・故岸本昻一さんの孫、岸本アレシャンドレさんが、ブラジルでの日本映画の歴史をたどった『Cinema Japones na Liberdade』(304頁)を執筆し、13日午後7時から広島文化センター(Rua Tamandare, 800)でランサメントが行われる。USPで人類学を学んだ岸本さんが、10年かけて仕上げた力作。当日はジャーナリストらとの討論会もある。興味のある方はぜひ。
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 内閣府が1月、日本に定住する日系人に関する世論調査を行った。昨月末に各紙が報じた所によれば、調査を受けた約2千人中8割が「地域社会の一員として受け入れたい」と答えたとか。犯罪や未就学問題など何かとマイナスのイメージがつきまとう割に、意外と高い数値でびっくり。永住希望が増える昨今なだけに喜ばしい傾向だ。ただし、来日時点で一定の日本語能力を求める人は9割に上るという。なお、同調査は、2014〜16年度の行動計画で日系人の受け入れ態勢を整備するにあたり実施されたもの。